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年金受給額の計算方法|自分の見込み額を3ステップで確認


公的年金の受給額は、老齢基礎年金と老齢厚生年金に分けて考えると計算しやすくなります。この記事では、それぞれの計算式、ねんきん定期便やねんきんネットで実際の見込み額を確認する手順、繰上げ・繰下げによる増減率までを具体例つきで整理します。金額は毎年度改定されるため、最終的な確認は日本年金機構の最新情報で行ってください。

年金受給額の計算方法|自分の見込み額を3ステップで確認

年金受給額は「2階建て」で考える

日本の公的年金は2階建て構造です。計算するときも、この2つを別々に出してから合計します。

区分対象金額の決まり方
老齢基礎年金(1階)国民年金の加入者全員保険料を納めた月数で決まる
老齢厚生年金(2階)会社員・公務員など厚生年金加入者加入期間中の給与・賞与の平均と加入月数で決まる

自営業やフリーランスの期間しかない人は1階部分のみ、会社員経験がある人は1階+2階の合計になります。受給開始は原則65歳からです。

ステップ1:老齢基礎年金を計算する

老齢基礎年金は、20歳から60歳までの480か月をすべて納めた場合に満額となります。計算式は次のとおりです。

ステップ1:老齢基礎年金を計算する

満額の年金額 × 保険料納付済月数 ÷ 480

満額は年度ごとに改定されるため、直近の金額は日本年金機構の公表値を確認してください。仮に満額が年間約83万円だとすると、納付月数が400か月の人は次のようになります。

83万円 × 400 ÷ 480 = 約69万円(年額)

保険料の免除を受けた期間は、全額免除・4分の3免除など免除区分に応じて一部が反映されます。未納期間はまったく反映されません。学生納付特例や納付猶予の期間は、受給資格期間には数えられますが、追納しなければ年金額そのものには反映されない点に注意が必要です。

ステップ2:老齢厚生年金を計算する

老齢厚生年金は、平成15年(2003年)3月を境に計算式が分かれます。賞与も含めて計算する仕組みに変わったためです。

期間計算式の考え方
2003年3月まで平均標準報酬月額 × 給付乗率 × 加入月数
2003年4月以降平均標準報酬額(賞与含む) × 給付乗率 × 加入月数

給付乗率は生年月日によって異なり、2003年4月以降の期間はおおむね1000分の5.481が基準です。

ざっくり把握したいだけなら、次の簡易式が目安になります。

平均年収 × 0.005481 × 加入年数

たとえば平均年収500万円で38年間勤めた場合は、500万円 × 0.005481 × 38 = 約104万円(年額)です。これに老齢基礎年金を足した金額が、おおよその受給額になります。あくまで概算であり、実際は加入期間ごとの標準報酬や再評価率を用いて計算されます。

ステップ3:ねんきんネットで実額を確認する

自分で計算した金額はあくまで目安です。正確な見込み額は、公的な記録に基づいて確認するのが確実です。

  • ねんきん定期便:毎年誕生月に届きます。50歳未満はこれまでの加入実績に応じた額、50歳以上は現在の加入条件が続くと仮定した65歳時点の見込み額が記載されています。
  • ねんきんネット:日本年金機構のオンラインサービス(https://www.nenkin.go.jp)で、働き方や受給開始年齢を変えた場合の試算ができます。
  • 年金事務所の窓口相談:記録に漏れがある場合や、加入期間が複雑な場合はこちらが確実です。

50歳未満の定期便に書かれた金額は「これまでの実績分」であり、将来の見込み額ではありません。少なく見えて驚くケースが多いので、読み違えないようにしましょう。

繰上げ・繰下げによる増減

受給開始時期は60歳から75歳の間で選べます。増減率は次のとおりで、一度決めた減額・増額は生涯続きます。

繰上げ・繰下げによる増減

受給開始増減率の目安
繰上げ(60〜64歳)1か月あたり0.4%減額(最大24%減)
通常(65歳)増減なし
繰下げ(66〜75歳)1か月あたり0.7%増額(最大84%増)

繰上げの減額率は生年月日によって0.5%が適用される場合があります。繰下げは年金額が増える一方、税や社会保険料の負担、加給年金が受け取れなくなる可能性など、注意点もあります。

よくある質問(FAQ)

Q. 年金を受け取るには何年加入すればよいですか?

A. 受給資格期間は10年(120か月)です。保険料納付済期間に加え、免除期間や合算対象期間も含めて判定されます。ただし10年ちょうどでは年金額は満額の4分の1程度にとどまります。

Q. 専業主婦(主夫)の期間は年金額に反映されますか?

A. 会社員や公務員に扶養される第3号被保険者の期間は、保険料を自分で納めなくても老齢基礎年金の納付済期間として扱われます。ただし厚生年金部分は増えないため、上乗せはありません。

Q. 自分で計算した金額とねんきん定期便の金額が違うのはなぜですか?

A. 実際の計算では加入期間ごとの標準報酬に再評価率を掛けるため、平均年収を使った簡易計算とはずれが生じます。正式な見込み額はねんきんネットや年金事務所で確認してください。

まとめ

年金受給額は老齢基礎年金と老齢厚生年金を別々に計算して合計するのが基本で、概算を把握したうえでねんきんネットの試算で実額を確認するのが確実です。