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地震保険は必要?保険料の目安と選び方を解説


地震保険は、火災保険だけではカバーできない地震・噴火・津波による損害を補償する保険です。この記事では、地震保険の仕組みと必要性の判断基準、保険料が決まる仕組みと目安、保険料を抑える割引制度までを順に整理します。加入を迷っている方が「自分の場合はどうか」を判断できる材料を提供します。

地震保険は必要?保険料の目安と選び方を解説

ステップ1:地震保険の基本を知る

地震保険は、地震・噴火・津波を原因とする損害を補償する保険です。最大の特徴は、単独では加入できず、火災保険とセットで契約する必要がある点です。

補償対象は居住用の建物と家財に限られ、以下は対象外です。

  • 30万円を超える貴金属・宝石・骨董品など
  • 有価証券、預貯金証書、印紙、切手
  • 自動車(自動車保険の特約などで対応)
  • 店舗・事務所のみに使用される建物

また、地震保険は「元通りに建て直す」ための保険ではなく、被災後の生活再建を支えることを目的としています。この設計思想が、次に説明する保険金額の上限につながっています。

ステップ2:なぜ火災保険だけでは足りないのか

見落とされやすいのが、地震が原因の火災は火災保険では補償されないという点です。

ステップ2:なぜ火災保険だけでは足りないのか

損害の原因火災保険地震保険
失火・もらい火による火災補償される対象外
地震による火災・延焼補償されない補償される
地震による建物の倒壊補償されない補償される
津波による流失・水濡れ補償されない補償される
噴火・降灰による損壊補償されない補償される

「火災保険に入っているから大丈夫」という思い込みは、地震被害では通用しません。契約内容を確認し、地震保険が付帯されているかを見ておくことをおすすめします。

ステップ3:保険金額の上限を理解する

地震保険の保険金額は、火災保険の保険金額の30〜50%の範囲で設定します。さらに、建物は5,000万円、家財は1,000万円という上限があります。

例えば火災保険で建物2,000万円の契約なら、地震保険は600万〜1,000万円の範囲となります。全損認定を受けても、住宅ローンの残債すべてを返せるとは限りません。

支払われる保険金は損害の程度に応じた区分制で、実費精算ではありません。区分は全損・大半損・小半損・一部損の4段階で、それぞれ保険金額に対する支払割合が定められています。区分の判定基準や割合は制度改定で変わる場合があるため、契約時に最新の約款で確認してください。

ステップ4:保険料の目安を把握する

地震保険は政府と民間保険会社が共同で運営する公共性の高い制度のため、どの保険会社で加入しても保険料は同一です。保険料は次の2つで決まります。

ステップ4:保険料の目安を把握する

  • 所在地(都道府県):地震リスクが高い地域ほど高い
  • 建物の構造:イ構造(鉄骨・コンクリート造など)とロ構造(木造など)

保険金額1,000万円あたりの年間保険料は、おおむね次のような幅になります。

区分イ構造(耐火)ロ構造(非耐火)
保険料が低い地域7,000円台〜1万1,000円台〜
中間的な地域1万円前後2万円前後
保険料が高い地域2万7,000円台〜4万1,000円台〜

上記はイメージをつかむための概算です。地震保険の基準料率は改定されることがあるため、実際の金額は損害保険料率算出機構の公表資料や、保険会社の見積もりで最新情報を確認してください。

ステップ5:割引制度を確認する

保険料を抑える手段として、建物の性能に応じた4つの割引があります。重複して適用することはできず、いずれか1つのみです。

割引の種類主な適用条件
免震建築物割引住宅性能表示制度の免震建築物に該当
耐震等級割引耐震等級1〜3に該当(等級が高いほど割引率が大きい)
耐震診断割引耐震診断で現行の耐震基準を満たすと確認された
建築年割引1981年6月1日以降に新築された

割引率は制度改定で変わるため、契約前に確認してください。適用には確認資料(建設住宅性能評価書、耐震等級を証明する書類、建築確認書など)の提出が必要です。1981年6月以降に建てられた住宅なら建築年割引の対象になる可能性が高いので、まず確認してみるとよいでしょう。

また、地震保険料控除により、所得税と住民税の負担を軽減できます。控除額の上限は所得税で年間5万円、住民税で年間2万5,000円です。

ステップ6:必要性を判断する

一律に「必要」「不要」とは言えません。次の観点で整理すると判断しやすくなります。

ステップ6:必要性を判断する

必要性が高いと考えられるケース

  • 住宅ローンの残債が多く、倒壊すると二重ローンになりうる
  • 貯蓄が少なく、被災後の生活費や仮住まい費用の余裕がない
  • 地震リスクが高い地域、または軟弱地盤・津波浸水想定区域に住んでいる

慎重に検討してよいケース

  • 十分な貯蓄があり、自己資金で再建できる
  • 賃貸で家財が少なく、被災時の損失が限定的

賃貸住まいの場合、建物は大家の保険の対象なので、検討するのは家財の地震保険です。家財一式の買い替え費用を考えると、決して小さな金額ではありません。

よくある質問(FAQ)

Q. 地震保険は途中から追加できますか?

A. 火災保険の契約期間の途中でも、多くの場合は地震保険を追加できます。契約中の保険会社または代理店に問い合わせて、手続き方法と保険料を確認してください。

Q. 保険会社によって保険料は違いますか?

A. 地震保険の保険料は法律に基づく制度で全社共通のため、同じ条件であれば保険会社による差はありません。ただし、セットで契約する火災保険の保険料や補償内容は会社ごとに異なります。

Q. 一部損と判定されると保険金はどれくらいですか?

A. 損害の程度に応じた4区分のうち一部損は最も軽い区分で、保険金額に対する支払割合が最も低く設定されています。具体的な割合と認定基準は約款に定められているため、契約先の最新の資料で確認してください。

まとめ

地震保険は損害を全額カバーする保険ではなく生活再建の資金を確保する仕組みであり、住宅ローンの残債・貯蓄額・立地のリスクを踏まえて必要性を判断することが大切です。